「もしかしてパニック障害?」症状と原因

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パニック障害という病名をご存じですか?この病名ができたのは、1990年にWHO(世界保健機構)に世界的に認定されたのが始まりでした。パニック障害は誰でも発症する可能性のある病気だと言われます。しかし、”そんな病気は甘えだ”といったように誤解している人もいます。

パニック障害は甘えや気のせいで起こる病気ではありません。ここでは、パニック障害を正しく理解していただくために、パニック障害の症状や原因、改善法などを紹介します。

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パニック障害の主な症状

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①パニック障害とは

パニック障害は心や性格に原因のある病気ではありません。100人に2~3人(約3%)がかかる脳の病気です。

パニック障害は思いがけない時に突然、動機や息切れ、頻脈(脈拍が異常に多くなる)、ふるえ、めまいといった体の異常とともに、このまま死んでしまうような強い不安感に襲われます。この発作はパニック発作といわれ、20~30分くらいで治まりますが、長いときは1時間ほどかかることもあります。

②パニック障害の主な症状

パニック障害には3大症状といわれる特徴的な症状があります。この3つの症状が悪循環を繰り返して、正常な社会生活が維持できなくなります。そして、さらに悪化するとうつ病を併発することもあります。

◆パニック発作

パニック障害の最初の症状で、一番よく知られているものがパニック発作です。パニック発作は突然の動悸や呼吸困難、発汗などの身体症状とともに不安や恐怖感を伴うものです。

◆予期不安

パニック発作自体は、多くの場合20~30分くらいで治まりますが、何度が繰り返すうちに、また発作を起こしたらどうしようという、強い恐怖感や不安感を抱くようになります。例えば、外出先で発作が起こったらなどの恐怖から外出することが怖くなってしまいます。

このような症状を予期不安といいます。重症のパニック障害になってしまうと引きこもりのような状態になってしまい、病院に行くことも困難になることがあります。

◆広場恐怖

予期不安は、発作を他人や大勢の人に見られることへの恥ずかしさが不安や恐怖を生む場合があります。そのことで、大勢の人が集まる場所(電車やバス、映画館など)や過去に発作を起こした場所を避ける行動をとるようになります。

これが広場恐怖といわれる症状です。パニック障害の大半の人は、この広場恐怖の症状が現れると言われています。

パニック障害の原因

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①パニック障害の原因

パニック障害の原因について詳しいことはわかっていませんが、次の5つが原因ではないかと考えられています。

◆神経伝達物質

恐怖や不安に関係している神経伝達物質”ノルアドレナリン”と、興奮を抑える神経伝達物質”セロトニン”とのバランスが崩れるために起こると考えられています。

◆ストレス

近い人の死や大災害、大きな病気、離婚などの強いストレスを受け続けていると、精神的に余裕がなくなり不安や緊張が高まり、パニック発作を起こしやすくなります。また、仕事や人間関係などのストレスが続く場合も、普段よりもパニック障害が発症しやすくなります。

◆幼少時の辛い体験

虐待などの辛い体験をしている場合、パニック障害になりやすいと言われています。幼少期に虐待という強いストレスを受け続けていると、成長してからも強い不安や緊張が抜けなくなります。そのため、パニック発作も起こりやすくなります。

◆カフェイン

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには覚醒作用があります。覚醒作用は脳を刺激し 緊張状態にします。コーヒーを大量に飲んでしまうと、脳が常に緊張状態になり、パニック発作が起こりやすくなります。

◆遺伝

複数の遺伝子がパニック障害の発症に関係していると言われていますが、その遺伝子の特定はまだなされていません。パニック障害を家族が発症した場合、そうでない人の4~8倍の高い確率でパニック障害を発症するとのデータがあります。

②パニック障害の誘因

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次のようなことは、パニック障害を誘発しやすい行為です。

・飲酒や喫煙

ニコチンを摂取し続けることでイライラや不安が募り、パニック発作を起こしやすくなります。また飲酒もアルコール依存症を引き起こすこともあり、パニック障害になりやすくなります。

・薬の影響

咳止めなどの薬や、コカインなどの覚せい剤は、パニック障害が誘発されると言います。

・低血糖

低血糖は不安を増大させてしまうことがあり、パニック障害を発症しやすくなります。

・睡眠不足や疲労

疲労物質である乳酸の蓄積がパニック障害には関係していると言われており、睡眠不足や疲労はパニック障害を誘発することになります。

・蛍光灯の灯り

パニック障害の人は、蛍光灯のチラチラとした灯りに強い不安を感じます。

③パニック障害を発症しやすい人

パニック障害は誰でもかかる可能性のある病気ですが、男性より女性が、年配者より若い人が発症しやすいと言われます。さまざまなデータは、女性は男性の2倍発症しやすく どちらかというと若い人の発症率が高いことを示しています。

パニック障害の改善・治療法

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①パニック障害の改善法

普段の生活の中で、パニック障害を改善していく生活習慣を4つ紹介します。

◆食生活

栄養バランスの崩れた食生活は、脳内伝達物質に影響を与え、パニック障害を起こしやすくなります。特に興奮を抑えるセロトニンを増やすには、牛や豚の肉、カツオ、マグロ、乳製品を摂るようにしましょう。

◆適度な運動

軽い運動はパニック障害の予防だけでなく、健康の維持のために大切なことです。運動をすると、ドーパミンやセロトニンといった脳内ホルモンが分泌されて幸せ気分になります。ウォーキングなどの軽い有酸素運動は、ストレス解消効果もあり不安や恐怖心から逃げられる効果があります。

◆睡眠

パニック障害の人は、眠りに必要なホルモンが、夜ではなく朝に分泌される傾向があります。そこで、早寝早起きを心がけ夜は10時に就寝し、朝は7時までに起きるようにしましょう。少しでも努力する姿勢が、パニック障害の改善には必要なことです。

◆リラックス生活

パニック障害は自律神経の乱れから症状が現れます。自律神経を整えるためには、深呼吸や癒しの音楽を聴く、テンポが良い音楽を聴く、温めのお風呂にゆっくり浸かる、森林浴を楽しむなど、リラックス生活も大切です。

②パニック障害の治療法

パニック障害の治療法は、大きくわけて薬物療法と精神療法の2つが行われています。

◆薬物療法

薬物療法では脳内伝達物質のノルアドレナリンとセロトニンのバランスを改善する薬物療法が行われます。

◆心理療法

心理療法には、認知行動療法と自律訓練法があります。認知行動療法は、正しい行動習慣を身につける処方です。自律訓練法は、心と体をリラックスさせる方法を身につける訓練です。

4.まとめ

いかがでしたか?パニック障害は心や性格に原因のある病気ではないことを理解していただけましたか。パニック障害の治療には2~3年という時間が必要なこともあります。ご家族や周りの方がこの病気を理解してあげ、支えてあげることが大切になってきます。

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